事実と解釈とホスピタリティ

こんにちは、ホスピタリティCCの橋本です☆

こちらに記事に興味を持ってくださりありがとうございます。

コミュニケーション研修や理論的思考の研修などで、よく聞くフレーズがあります。

それは、

「事実と解釈を分けて考えましょう」

ということです。

例えば、

先輩が腕組みをしてこちらを見ている。

これは事実です。

しかし、

「機嫌が悪い」
「怒っている」
「こちらを監視している?」

これは解釈です。

もしかすると、少し寒かっただけかもしれませんし、考え事をしていただけかもしれません。

また、

部下から返事がない。

これは事実です。

しかし、

「やる気がない」
「反抗的な態度」
「理解していない」

というのは解釈です。

このように私たちは日常の中で、事実よりも解釈で物事を判断してしまうことがあります。

だからこそ、

「今、自分が見ているのは事実なのか、それとも解釈なのか」

と考えることが重要。と言った研修や考え方です。


しかし、ここで一つ面白いことがあります。

それは、ホスピタリティの世界では、解釈や想像力が非常に重要だということです。

例えば、飲食店でお客様のグラスが半分ほど空いている。

事実だけを見ると、

「グラスに飲み物が半分入っている」

だけです。

しかし、ホスピタリティやおもてなしの視点では、

「そろそろ次のお飲み物をご希望かもしれない」

「お食事終わりがけなので、お水の準備をしておいた方が良いかもしれない」

と考えます。

お客様が店内を見渡している。

これは事実です。

でも、

「スタッフを探しているのかもしれない」

「お手洗いの場所が分からないのかもしれない」

「追加注文をしたいのかもしれない」

と想像します。

つまり、おもてなしの世界では、

事実だけを見ていても良いサービスは生まれない

ため、常に「こうかもしれない」といった可能性に思考を巡らせ

その可能性の引き出しを持ち続けることが重要なポイントになってきます。

だから私は、

ホスピタリティを発揮するための重要なポイントとして

『精度の高い想像力』を持つこと。

だと思っています。

ただし、ここで気をつけなければならないことがあります。

それは、

解釈を事実だと思い込まないことそして何より決めつけないこと。

です。

「お客様はきっとこう思っている」

と決めつけてしまうと危険です。

大切なのは、

「こうかもしれない」

と考えること。

それとともに、

「違うかもしれない」

とも考えることです。

一つの答えに飛びつくのではなく、複数の可能性を持つこと。

これが想像力です。

私はこの考え方を、

具体的と抽象的を行ったり来たりすること

だと思っています。

目の前の出来事という具体的を見る。

そこから、

「この方は何を求めているのだろう」

と抽象的に考える。

そしてまた、

表情や行動、言葉などの具体に戻る。

この往復運動がとても大切です。

例えば、

お客様が急ぎ足で歩いている。

という具体があります。

そこから、

「時間を気にされているのかもしれない」

という抽象的な仮説を立てる。

そして、

荷物を持っているのか。
時計を見ているのか。
誰かを探しているのか。

再び具体的を確認する。

この繰り返しによって、思い込みではなく、相手に寄り添った対応ができるようになります。

事実と解釈を分けることは大切です。

しかし、解釈すること自体が悪いわけではありません。

むしろホスピタリティにおいては、解釈しようとする姿勢そのものが価値になります。

なぜなら、おもてなしとは相手の心を理解しようとする営みだからです。

事実だけでは人の心は見えません。

かといって、解釈だけでは独りよがりになりになったり、押し付けになったりします。

だからこそ、

事実を見る力と、想像する力。

具体を見る力と、抽象で考える力。

この両方を行ったり来たりすることが、ホスピタリティを磨く上で大切なのではないでしょうか。

私自身も日々、人と関わる中で、

「これは事実なのか?」

「それとも自分の解釈なのか?」

「他の可能性はないだろうか?」

と問いかけながら学び続けています。

ホスピタリティの発揮の仕方の一つは、答えを持つことではなく

相手を理解しようと考え続け、寄り添い続ける姿勢なのかもしれません。

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