〜お客様も従業員も減っていく時代〜
日本では、人口減少が進んでおります・・・。
人口が減る未来というのはどのような未来なのでしょうか。
日本の歴史をだどると、鎌倉幕府成立以降、人口が増え続けてきておりました。
しかし、2008年ごろをピークに人口は減少に転じております。
人口が減る・・・ということは
商品やサービスを利用するお客様が減るだけではありません。
企業や店舗で働く従業員も減っていく。ということです。
そのため、これまでのように、
「新しいお客様を集める」
「求人を出して人を採用する」
という方法だけでは、事業を安定して継続することが
難しい時代になりつつあるということです。

だからこそ、これからの企業、組織には、お客様からも従業員からも
「またここを選びたい」と思ってもらえる組織づくりが求められています。
そのために大切になるのが、経営者や一部の従業員だけが頑張るのではなく、
組織全体でホスピタリティを共創できる土壌をつくることなのです。
新規のお客様だけでなく、リピーターを育てる
企業が成長していくためには、新規のお客様との出会いが欠かせません。
広告やSNS、ホームページなどを活用し、
自社の商品やサービスを知ってもらう取り組みは、
これからも重要です。
しかし、人口が減少し、お客様の獲得競争が激しくなる中では、
新規のお客様を集め続けるだけでは十分とはいえません。
一度利用してくださったお客様に、
「また利用したい」
「家族や知人にも紹介したい」
と思っていただくことが、これまで以上に重要になります。
リピーターさまは、単に繰り返し商品を購入してくださるお客様!
というだけではありません。
企業や店舗の考え方に共感し、働く人を信頼し、
長い関係を築いてくださる大切なサポーター、応援くださっている方々です。
そして、その関係を生み出すのが、日々のホスピタリティです。
そのホスピタリティの発揮の仕方をいくつか具体的に挙げますと
・お客様の名前や以前の会話を覚え、お名前でお声がけすること。
・困っている様子に気づき、こちらから声をかけること。
・質問に答えるだけでなく、その背景にある不安や期待まで考えて応えること。

一つひとつは小さな行動かもしれません。
しかし、その積み重ねが
「自分を大切にしてくれている」という安心感につながり、
価格や立地だけではない、その企業や店舗を選ぶ理由
「付加価値」となります。
これからは、「何人の新規のお客様が来たか」だけでなく、
「何人のお客様がもう一度来てくださったか」という視点。
そして、そのもうお客様がもう一度きてくださった理由を知ること
がより重要になるのではないでしょうか。
働く場所も、従業員から選ばれている
人口減少によって、企業が向き合わなければならないもう一つの課題が、人財不足です。
現在は、正社員だけでなく、パートやアルバイト、
短時間勤務、副業、フリーランスなど、働き方が多様化しています。
企業が従業員を選ぶだけではなく、従業員も
「どの会社で働くか」
「誰と働くか」
「どのような環境で働くか」
を選ぶ時代です。
給与や休日、福利厚生などの条件は、もちろん大切ですが、
条件だけで長く働き続けてもらえるとは限りません。
自分の仕事が誰かの役に立っていると感じられること。
自分の成長を実感できること。
困ったときに相談できること。
努力や工夫を周囲にしっかりと、見てもらえること。
こうした日々の実感が、仕事へのやりがいや働く楽しさにつながります。
一方で、新しいメンバーの意見を一切 聞いてもらえない。
うちで働くなら、ここまでできて当たり前。
仕事に慣れてきたらほめられる機会(承認の機会)が一気に少なくなる。
頑張っても認められないという環境。
では、従業員の心は少しずつ音もなく、職場から離れていきます。
本当の離職理由を話せないまま、離れていってしまうのです。
たとえ採用できたとしても、人が定着しなければ、
求人や教育を何度も繰り返さなければなりません。
その結果、残った従業員の負担が増え、サービスの質が安定せず、
お客様満足度の低下につながることもあります。
従業員を大切にすることが、お客様を大切にすることにつながる
お客様にサービスを届けるのは、現場で働く従業員です。
従業員が疲れ切り、不満や不安を抱えている状態で、
「お客様には笑顔で丁寧に対応してください」と求めるだけでは、
本当のホスピタリティは生まれません。
従業員自身が職場の中で大切にされ、安心して働けているからこそ、
その安心感や温かさをお客様にも届けることができます。
つまり、従業員満足とお客様満足は、別々に存在するものではありません。
従業員が長く働きたいと思える環境が、サービスの質を安定させ、
お客様との継続的な関係を育てます。
そして、お客様からの感謝や喜びの言葉が、
従業員のやりがい、誇り、心の栄養につながっていきます。

この好循環をつくることが、これからの組織に必要なホスピタリティ経営です。
ホスピタリティは、一人でつくるものではない
ホスピタリティというと、接客を担当する従業員の笑顔や
言葉遣いを思い浮かべることが多いかもしれません。
しかし、お客様が感じるサービスの質は、接客をしている担当者だけ
でつくられているわけではありません。
商品を準備する人、清掃を行う人、予約を管理する人、
従業員を支える管理職、働く環境を整える経営者。
直接お客様と接する人も、間接的にサービスを支える人も、
それぞれの仕事がお客様の体験につながっています。
だからこそ、ホスピタリティの発揮をを特定の人だけの任せてしまってはいけません。
経営者が方針を示し、管理職が従業員の声を聞き、現場が気づいたことを共有する。
それぞれの立場から意見やアイデアを持ち寄り、
「私たちはどのようなお客様体験を届けたいのか」
「どのような職場をつくりたいのか」
を一緒に考えることが大切です。
これが、ホスピタリティを共創するということです。
共創するためには、安心して声を出せる土壌が必要
ホスピタリティを共創するためには、
従業員が安心して意見を伝えられる環境が必要です。
現場では、お客様の変化や業務上の問題、人間関係の悩みなど、
さまざまな気づきが生まれています。
しかし、
「言っても何も変わらない」
「余計なことを言うと怒られる」
「忙しそうだから相談しにくい」
「匿名でいっても犯人探しが始まる」
と感じている職場では、その気づきが共有されず
いい発想が全く生まれません。
従業員の声が届かなければ、経営者や管理職は、
組織の本当の状態を正しく把握することが難しくなります。
それが、難しいと感じている状態ならまだしも、
正しく把握している’つもり’になってしまうことも多々あります。
表面上は問題なく見えていても、現場では小さな不安や
負担が積み重なっていることもあります。
大切なのは、問題が起きてから対応することではありません。
日頃から従業員の声を聞き、組織の状態を確認し、
対話を重ねながら改善していくことです。
一人ひとりの声が組織づくりに生かされていると感じられれば、
従業員は仕事や職場に対する当事者意識を持ちやすくなります。
その意識が、周囲への気配りや、
お客様へのより良い提案につながっていきます。
まずは、従業員が何を感じているのかを知る

人口が減る時代だからこそ、一人のお客様との関係を大切にする。
働く人が減る時代だからこそ、一人の従業員の声や可能性を大切にし、
共に学べる環境をつくる。
その第一歩は、現在の職場で従業員が何を感じ、何にやりがいを持ち、
どのようなことに不安や負担を感じているのかを知ることです。
そこで有効になるのが、従業員意識調査です。
従業員意識調査は、単に満足度の点数を確認するためのものではありません。
組織の強みや課題を見える化し、経営者と従業員が
同じ方向を向くための対話のきっかけとなるものです。
仕事へのやりがい、職場の人間関係、上司とのコミュニケーション、
組織への信頼、成長実感、お客様への意識などを確認することで、
普段の会話だけでは見えにくい従業員の本音を把握できます。
ただし、調査を実施するだけで終わってはいけません。
結果をもとに対話を行い、良い部分はさらに伸ばし、
課題については現場と一緒に改善策を考えていくことが重要です。
従業員の声を聞き、組織の課題を共有し、より良い職場とサービスをともにつくる。
その積み重ねが、従業員の定着につながり、お客様から長く選ばれる企業をつくります。
お客様に対するホスピタリティと、従業員に対するホスピタリティ。
その両方を組織全体で共創できる土壌があるからこそ、
企業は「選ばれる場所」から「長く愛される場所」へ
と変わっていくのではないでしょうか。

従業員意識調査と紐づけた研修実施
ホスピタリティCCでは、従業員調査、現場ヒアリング、
調査結果に基づいたMTGのサポートや研修まで、一貫した支援を行っています。
企業様によっては、従業員の意識調査をしても、全てに答えられないから
声を聞くのが不安。といったお声をいただくことあります。
事業主の方や、部門長とともに、一緒に結果を読み解く力をつけながら、
強み生かしつつ、優先順位を決めて確実な第一歩を踏み出す
サポートも行っております。
「従業員満足度を高めたい」
「離職率の低下に繋げたい」
「求人での費用対効果を最大化したい」
そのようなお悩みがございましたら、お気軽にご相談ください☆
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。